なりふりかまわない不動産開発業者

 2008-05-24
  一部の不動産開発業者の状況がかなり苦しくなってきているようである。寧波大紅鷹実業投資股份有限公司という会社が上海浦東発展銀行を間に介して嘉興市広源房地理産開発有限公司に1億人民元の委託貸付を行うという公告を行ったのだが、その条件が期間一年、そして利率がなんと年利率18%というものである。しかも、借り手は土地使用権を担保として提供し、個人の連帯保証まで提供するという。現在の人民元貸出基準金利が7.47%なので、約2.4倍になる。年利18%ですよ!ヤミ金やマチ金レベルとまではいわないもののかなりの水準である。しかしながら、この18%という利率も決して高いとはいえないようで、20%を超えているものも少なくなく、さらには30%以上のものも見られるとのこと。不動産開発業者がここまでして資金調達をしないといけないということは、現在仕込んでいる物件を至急現金化するためにタタキ売りすることも十分に考えられるだろう。

  前から思っていたのだが、不動産バブルの動きはそう遠くないどこかで大きな曲がり角を迎えるような気がする。住宅ローンにしても景気のいいうちはいいが、ちょっと景気が停滞するととたんに住宅ローンの延滞が増えてアメリカのサブプライム問題みたくなりやしないだろうか。単なる考えすぎであればよいのだが。

コメント
マクロコントロールの一環として貸出残高の伸びを抑えようとしているのがここ最近の流れであり、人民元のみならず、4月21日付記事「今年度の金融機関外債枠」にありますように外債枠の縛りも厳しいようです。仰るように関連企業間の委託貸付ができれば一番いいのですが、それをできないところは悩ましいですね。
【2008/06/01 21:35】 | 管理人 #- | [edit]
規制で銀行から金が借りられないという事態が年末に向けどんどん厳しくなると予想してます。最近は外貨借入も不穏なようで。関係会社内で余剰資金があれば委託貸付でいいんですけどね。
【2008/06/01 01:25】 | 空白 #- | [edit]
華南の東莞や中山あたりの三来一補工場の個人オーナーの中で加工貿易はもうやっていけないということで工場を閉鎖あるいは休止しているところは少なくありません。そしてこれらの中で、過去にたんまりと儲け、また自分たちで不動産や株式に投資する時期ではないと思っている人が不動産業者向けに融資をしているケースが結構見られているようです。こういうところから年利率25%で借りる人の話が新聞で紹介されてました。
【2008/05/30 17:10】 | 管理人 #- | [edit]
売却したのは売り手側から考えるとおそらく賃貸である程度儲かって、今後の不動産市況もどうなるかわからないからいい値段が付くうちに売ってしまおうということではないでしょうか。

次に委託貸付の利息損金参入についてはこれのことですよね。
《中華人民共和国企業所得税実施条例》
第三十八条 企業が生産経営活動において発生する以下の利息支出は控除が認められる。
(一)非金融企業が金融企業に借入する場合の利息支出、金融企業の各種預金利息支出及びコールローン利息支出、企業が批准を経て発行する債券の利息支出。
(二)非金融企業が非金融企業に借入する場合の利息支出が金融企業の同時期同種類の貸出利率で計算する数字を超過しない部分。
【2008/05/29 13:08】 | 管理人 #- | [edit]
確か委託貸付では基準金利を超える支払利息は損金不算入だったような。もともと納税ポジションに無いんでしょうか。そりゃ潰れる…
【2008/05/28 22:11】 | 空白 #- | [edit]
上海有名どころ外国人まんそんでいえば、ここ数年で

虹橋公寓(フジタ)→ゴールドマンサックス
東櫻花苑(松下)→日系のどっか
ガーデンプラザ(大東建託)→ゴールドマンサックス
ポートマン(ポートマン)→AIG

に身売りされてますよねー。
この動きをどう見ますか?
【2008/05/28 19:04】 | ささきんぐ #- | [edit]












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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター
財団法人海外職業訓練協会(OVTA)国際アドバイザー

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
「中国税関実務AtoZ」(『The DailyNNA』(中国総合版))
「中国における企業再編」(『bizpresso』)
日綜(上海)投資コンサルティング会員向けニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
週刊エコノミスト2008年11月4日特大号(ネット通販の商品を職場で受け取る中国人)

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