学歴詐称

 2008-05-15
  上海で起こった話だ。ある30過ぎの女性が復旦大学卒業と偽って就職し、経歴詐称していたことが会社にばれてしまった事件だ。

  この女性は復旦大学で情報と国際金融を学んだことを売りにして張江科技園区内のとある電子会社に就職し、人事経理兼総裁助理のポストで当初月給9000元で就職した。そして、その会社で働き続けているうちに月給が13000元まで増加した。その後2007年2月に会社は労働契約の期限前解除を行い、経済補償金として65000元を支払ったのだが、会社が復旦大学に確認したところ、復旦大学卒業というのが嘘であることがわかった。そのため会社は解雇した従業員を訴えたという話である。結局、裁判の結果は元従業員が虚偽の資料を提出したことで会社を騙して労働契約を締結したことに非があるとして経済補償金の会社への返還を命ずる判決を出した。4月16日付で「履歴書の内容は本当かな?」という記事を書いたが、まさに本件は典型的な例であるといえるだろう。 4月16日付の記事「履歴書の内容は本当かな?」(ここ)もご参考願いたい。

  本件に関してちょっと雑談したところ、元従業員は確かに学歴を詐称したが、働き続けているうちに給料が上がっていったということは多かれ少なかれ会社は元従業員の価値を認めたということではないのか、認めたからこその給与であってそれをベースにした経済補償金という考え方もできなくないのでは、という意見が出てきた。もちろん学歴を詐称したということで道義的にかなり問題はあるのだが、なるほどこんな考え方もあるのかと思った。

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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター
財団法人海外職業訓練協会(OVTA)国際アドバイザー

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
「中国税関実務AtoZ」(『The DailyNNA』(中国総合版))
「中国における企業再編」(『bizpresso』)
日綜(上海)投資コンサルティング会員向けニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
週刊エコノミスト2008年11月4日特大号(ネット通販の商品を職場で受け取る中国人)

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