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ネット販売に関する新通達

 2010-09-01

 2010年8月19日付で、《商務部弁公厅:外商投資インターネット、自動販売機方式の販売プロジェクトの審査批准管理関連問題に関する通知》が公布された。注目すべきは第一条第四項だ。


外商投資企業が企業自身のネットワークプラットフォームを利用してその他取引方にネットワークサービスを提供する場合、工業信息化部に付加価値電信業務経営許可証を申請しなければならない。企業が自身のネットワークプラットフォームで直接商品販売に従事する場合、電信管理部門に備案しなければならない。

 

  電信業務経営許可証を取得しなければならないものと、備案だけでよいものとの区分について言及している。許可証を取得しなければならないものは「企業自身のネットワークプラットフォームを利用してその他取引方にネットワークサービスを提供する場合」で、自身のネットワークプラットフォームで直接商品販売に従事する場合」は備案だけでよいということだ。付加価値電信業務の許可証を取得するためには以下のような縛りがあった。

項目

範囲

金額

資本金

経営エリアが全国または複数の省・自治区・直轄市にわたる場合

付加価値電信業務:1,000万人民元

経営エリアが省・自治区・直轄市の範囲内の場合

付加価値電信業務:100万人民元

出資比率

付加価値電信業務(基礎電信業務中の無線呼出業務を含む)

外国投資者出資比率50%未満


  このため、ネット販売を行うに当たり保守的な考えを持つ企業は出資比率の壁に阻まれ合弁形態による運営、あるいは内資企業を活用してそこに対して販売会社が販売するというような形態をとっていたが、本通知によりこのような形態をとる必要がなくなったといえるだろう。なぜなら第三者に対してサービスを提供するようなモールを提供するような形態でなく、自社製品のみを販売するのであれば付加価値電信業務経営許可証の取得は不要になったといえるからだ。私も保守的な解釈をしていた時期があったが、最近では個人的見解として自社製品の販売のみに従事するネット販売は付加価値電信業務に該当しないと言うようになっていた。こうして通達という形で出てくると私の考えていたロジック(第三者に対してサービスを提供して収入を得るようなウェブサイトでなければ経営性インターネット情報サービスに該当しない)も決して間違ってなかったなあとあらためて思った次第である。本通知は商務部門から発行されているものであり、工業信息化が連名で発行しているものでないことから、工業信息化がどのような見解を示すかというのが気になるが、外商独資によるコンプライアンス上全く問題のないネット販売へ向けての大きな一歩といえる。また、これにより、従来内資企業を通じるスキームで行っていた企業は、その内資企業を買収するような動きも出てくるだろう。

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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
日綜(上海)投資コンサルティングニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
週刊エコノミスト2008年11月4日特大号(ネット通販の商品を職場で受け取る中国人)

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