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中国カルフールのベテラン店長が相次いで離職

 2010-06-09
 ここ数ヶ月の間の、中国カルフールで店長、エリアマネジャー、購買総監等のポジションの職員が相次いで離職しているという。その背景としてあるのは本部による権限回収だ。

 具体的には店長の権限の回収、給与問題、考査制度の審査等に関するもので、特に店長の権限回収は今まで永年培ってきた経験に基づくスタイルに基づいて運営できないことから、嫌気を指した店長達が離職して行ってるという。従来のカルフールの店長は店舗の販促権、人員募集権、従業員の昇格・給与改定権、人事異動権、商品の価格決定権等を有しており、きわめて自由なスタイルでの運営を行ってきた。そのため、より顧客に近い距離から、要するに顧客目線でオペレーションを行うことができ、これにより利益率も高く、スピードにも勝るという優位点があった。これに対してその他企業では本部による統一管理のもとで、営業手法が現地化しきれず、価格もニーズに基づいたものになっておらず、そのためカルフールと比べて競争力が劣っていた。しかしながら、現在のカルフールはどんな簡単なことでも全て本部の了解を得なければならず、本部にお伺いを立てると時間を要するだけでなく否決されたり返事すらもらえないこともあるという。販促も以前のように行うことができず、店舗の業績は下落をたどっていっている。今までのような裁量を持って運営できなくなったことに加えて、押し付けられた方針の下でのの業績で評価が行われる。当然評価は低くなる。人員募集も店長の権限では決められず、本部から人員募集を行ってはならないというお達しが出て時期もあった。給与改定も店長判断で行うことができないため、一般店員の離職も避けられない。年商4億元の店舗の場合、400-500人の人員を必要としていたのが、今では180-300人にまで減少している。その代わり、ショップの販売員を導入することでカバーしているという。

 業界では一定の規模に達すると統一集権管理は必要であるという見方もある。ただ、カルフールの場合はあまりにもドラスティックに行ったために人間味に欠ける一方、ウォルマートの行っている統一管理は権利・責任が明確で、店長の権力も大きくないものの、責任とプレッシャーはカルフールほどでもない。同じ統一集権管理であっても全く同じというわけではないのだ。これは6月4日付の記事《「中国内需市場攻略セミナー」 in 上海、無事終了!》の中にある「欧米式に転換して失敗」の例に極めて似ている。まあ、確かにカルフールの中国におけるここ最近の業績は大潤発やウォルマートといった同業他社にどんどん追い上げられているのが現状(大潤発の追い上げについてはこちらをご参考⇒中国からは繋がらない)であり、それを打開しようとしているのだろうが、少なくとも現時点においては裏目に出ている。現状改善はいいのだが、方向転換の度合いがちと急すぎたのだろう。各店舗が裁量を持って運営することで成功してきたのは間違いないので、この方式を維持しつつ、安易に本部統一管理ではなく、時間をかけて他の方策を検討するのが本来行うべきことだったといえる。しかし、出て行ったカルフールの店長に気持ちもわかりますねね、要するに今までどおりのような権限は与えないけど責任だけは負わされるわけですから、そりゃあ嫌気もさしますねえ。
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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
日綜(上海)投資コンサルティングニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
週刊エコノミスト2008年11月4日特大号(ネット通販の商品を職場で受け取る中国人)

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