これでいいのか、労働契約法!

 2008-01-23
  労働契約法は本来的には労働者の権益を保護することを目的として立法されたものである。しかしながらどうもいい話があまり聞こえてこない。会社側が労働者の権益が保護されすぎるのを恐れて労働契約法施行前に一旦解雇して再雇用するような事例については既にご存知かと思うが、ここにきて今度は労働者側の動きがあやしい。労働争議が早速増加しているというのは既にお伝えしたとおりだが、一部の労働者が弁護士と結託して企業の就業規則のあらをついて突いて賠償金をせしめて両者で折半するケース、長期雇用の待遇を獲得した従業員が途端に怠け出し、それをみかねた企業が解雇すると告訴するケース、といった労働契約法を従業員側が悪用するケースがみられ始めているようだ。悪質なケースでは、弁護士が従業員をたきつける例もある模様。確かに労働者保護は大いに結構なことだが、これらのケースのような事態は労働契約法の立法者の本意ではないだろう。今のところ主に華南地域で見られるケースのようであるが、この地域は茲許の加工貿易政策の影響を最も受けている地域であり、これらの要因が重なって企業の存亡自体にまで問題が発展している。既に台湾系企業の撤退の動きが見られ始めているようだ。
 これでいいのか、労働契約法!

コメント
東莞辺りでは、台湾系企業の撤退がすごいですが。日系大手でも数十社より撤退や合併、移転が行われていました。
恐らく中国にとってよいことかもしれませんが、問題は、これで中国国内製造企業を育てることが出来るでしょうか。
外資系企業が労働者の利益を奪ったので、労働契約法をもってこのような外資系企業を排除しますが、これでは国内企業が労働者権益を守ってくれるようになるでしょうか?
【2008/02/15 14:10】 | 董  #- | [edit]












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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター
財団法人海外職業訓練協会(OVTA)国際アドバイザー

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
「中国税関実務AtoZ」(『The DailyNNA』(中国総合版))
「中国における企業再編」(『bizpresso』)
日綜(上海)投資コンサルティング会員向けニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
週刊エコノミスト2008年11月4日特大号(ネット通販の商品を職場で受け取る中国人)

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