労働契約法実施細則の意見募集稿を読んでみました(3)

 2008-01-21
 9.労働組合がないケース
「労働契約を解除する場合、事前に労働組合に理由を通知しなければならない」というのが労働契約法の文言にありますが、雇用単位に労働組合がない場合、これに従う必要はないというように書かれております。そもそも労働組合ない場合は従いようがないので当たり前といえば当たり前ですね。また、労働契約解除にあたって労働組合の意見を募集していない場合、事後的に補正手順を踏むことができるとされております。

 10.経済補償の制限
労働契約法では給与が現地平均給与の三倍を上回る場合、経済補償の年限は12年までとなっていますが、意見募集稿ではこの逆のケースを明確にしてまして、「労働者の給与が雇用単位所在地の従業員給与の三倍を下回る場合、経済補償の勤務年限計算にあたり12年の制限を受けない。」と書かれております。

 11.「「担保」とは物の担保を指し、人の担保をも指す。」
物の担保はともかく人の担保、要するに保証人のことになるかと思うのですが、これもダメというのはちょっと厳しいかもしれないですね。日本の場合は物の担保はさすがにないにしても、身元保証人(実質的には形式上かとは思いますが)を要求しているケースは結構あるのではないでしょうか。

 12.臨時性、補助性、代替性の勤務職位とは
なぜかこの項目については「?」マークが付されており、どのように定められるのかよくわかりません。


最後の部分でちょっと謎が残りましたが、所詮はどれもこれも意見募集稿に過ぎません。正式なものと待つとしましょう。


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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター
財団法人海外職業訓練協会(OVTA)国際アドバイザー

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
「中国税関実務AtoZ」(『The DailyNNA』(中国総合版))
「中国における企業再編」(『bizpresso』)
日綜(上海)投資コンサルティング会員向けニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
週刊エコノミスト2008年11月4日特大号(ネット通販の商品を職場で受け取る中国人)

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