固定資産の仕入れ税額控除がいよいよ実現へ

 2008-10-27
  3486品目に付き輸出税額還付率を11月1日より引き上げることについては既に紹介したとおりだが、同じく増値税に関連するものとして財政部が9月に提出した千億元減税規模の増値税の全面モデルチェンジについて国務院が既に批准したという報道が流れている。減税規模は最低でも1500億元といわれており、2000億元に達するとも言われている。この中で固定資産に関する仕入れ税額控除、すなわち消費型増値税への変更についても触れられているという。現在のところ中国は生産型増値税を採用しており、固定資産の仕入れ税額控除が認められていない。但し例外はあり、東北三省や中西部といった一部地域の一部業種では地域振興の一環として固定資産の仕入れ税額控除が試行されている(ただし、控除額は前年比増加分に限定)。これが全国レベルで業種を問わず税額控除が適用されることになるというのだ。これが認められると税負担が軽減されることになる。世界的にはほとんどの国で採用されている方式がようやく中国でも実現することになるというわけだ。最近金融危機等でネガティブな報道が多いが、冒頭の増値税還付率引き上げに続き朗報といえるだろう。

(参考)
生産型増値税:
棚卸資産の仕入税額控除が認められるのみで、固定資産の税額控除を認めない課税方式
消費型増値税:
棚卸資産の仕入税額控除以外に固定資産にかかる増値税の控除を認める課税方式

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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター
財団法人海外職業訓練協会(OVTA)国際アドバイザー

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
「中国税関実務AtoZ」(『The DailyNNA』(中国総合版))
「中国における企業再編」(『bizpresso』)
日綜(上海)投資コンサルティング会員向けニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
週刊エコノミスト2008年11月4日特大号(ネット通販の商品を職場で受け取る中国人)

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