独占禁止とコピー品氾濫、どっちの解決を優先?

 2008-08-27
 中国においてマイクロソフト社に対する反独占法(反壟断法)違反の調査申請が受理されたという報道をご覧になった方は多いのではないだろうか。北京の某弁護士事務所の弁護士が今年7月31日に商務部、工商総局、発改委の3者に対し、マイクロソフト社の反独占法違反に関する調査申請と罰金10億ドルを求める意見書を提出したものである(そもそもなんでライバル企業ではなく弁護士がこんな申請を出したのかも不思議だ)。これに対して、マイクロソフト(中国)の張副総裁が新聞メディアに対して答えたのが次の内容である。

「出回っているマイクロソフトのソフトの大部分は非正式版であり、正式に出回っている製品の市場シェアは非常に小さく、マイクロソフトが中国で独占的であるという状況は存在しない。」

要するにコピー版が大部分を占めているということだ。独占的な地位にあるという前にまずはコピー品が氾濫している状況こそ何とかしてよと受けとめられなくもない。結構皮肉がこもった反論といえるだろう。とはいうもののマイクロソフトに対する調査申請が受理された状況にあって、しかるべき地位にある企業は万が一に備えて対策を採らざるを得なくなってくるだろう。

  そもそも中国にとっては反独占とコピー品問題とどっちを優先して解決していくつもりなのだろうか。

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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター
財団法人海外職業訓練協会(OVTA)国際アドバイザー

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
「中国税関実務AtoZ」(『The DailyNNA』(中国総合版))
「中国における企業再編」(『bizpresso』)
日綜(上海)投資コンサルティング会員向けニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
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