記者勉強会

 2009-03-31
  ここ最近比較的多忙であったためあまり更新ができていなかった。ちょっとマクロ的な報告書作成の仕事がまだ残っているが、その他についてはだいたい片付けることができた。その中でも最も大きなプレッシャーとなっていたのが「記者勉強会」であった。日本総研が新聞・雑誌記者に来てもらって勉強会を開催するのであるが、その講師を引き受けないかという話があり、気軽に引き受けたのだが日が迫ってくるにつれ結構なプレッシャーを感じるようになっていた。私が用意したタイトルは「中国における外資研究開発センター」である。

  テーマとしてはマクロ的な内容とまでは行かない程度のものでもあり、それほど多くの記者にお越しいただくことはできなかったが、我ながらいい勉強会ができたのではないかと思う。私自身もこの勉強家に向けて色々と勉強したが、いくつかの新たな発見があって良かったと思う。一例を挙げれば外資研究開発センターの中でグローバル向けの商品開発拠点を中国に設けているところがあるという点だ。普通に考えれば現地国向けの商品開発ならともかく多国向けの商品開発昨日をおくのは情報漏洩の観点からなかなか踏み込めないのかと思いきや、欧米系企業ではそこまで踏み込んでいるところもあり、中には中国での研究開発費が自国での研究開発費用を上回るような企業もある。情報漏えいのリスクが高くないとの判断があるからこそできることなのだろう。実際に研究開発センターを通じての情報漏えいリスクは高くない模様ながら、やはりもし自分が当事者であれば他国での研究開発機能は制限を設けるだろう。やっぱり欧米系企業は腹が据わっている、というよりもリスク管理によほど自信があるのだろう。


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輸出税額還付率の引き上げ幅が発表

 2009-03-30
  《軽紡、電子情報当商品の輸出税額還付率引き上げに関する通知》 という名前で先日来報道されていた輸出税額還付率の具体的な引き上げ幅が発表されました(通達をご覧になるには「続きを読む」をクリック!)。4月1日からのスタートになります。繊維類(服装)、金属、鋼鉄及び石油化学等の全部で3802種類の製品が対象になっていますが、特に目立つものは通達のタイトルにもなっている繊維類でしょう。元々15%だったものが16%へと1ポイント引き上げられることになります。景気対策の一環として輸出を促進すべく出した政策だと思いますが、なにぶん引き上げ幅がわずか1ポイントと小さいこと、そもそも景気低迷の最大の要因である相手国の購買力に限りがあること、仮に還付率が引き上げられたとしても相手側から値引き要求されることが十分に考えられることから、果たしてどこまでのインパクトがあるのかと取りざたされております。やらないよりはましなのでしょうが、個人的にもこの程度であればたいしたインパクトはないと思います。アナウンスメント効果を狙ったというのが最も正しいような気がします。


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一部商品の輸出税額還付率が4月より引き上げへ

 2009-03-25
  2009年4月1日から紡織服装、軽工、鋼鉄、非鉄金属、石油化学及び電子情報製品の輸出税額還付率が引き上げられます。今のところは新聞報道ベースで伝えられているだけであり、具体的な数字まではわかりません。単純に輸出促進策の一環でしょうね。


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上海市の企業登録地移転に関する通達

 2009-03-18
  中国において企業の登録地を変更することが非常に大変なのをご存知の方は多いのだろう。特に税務の変更手続きが大変で、出て行かれる側の税務局が税収減を防ぐためにあれやこれやと理由をつけて引き伸ばそうとする。これに対する企業の不満は少なくないことが容易に想像されるが、上海においてこのような状況を改善すべく通達が出された(通達をご覧になるには「続きを読むをクリック」)。これによると、「税務機関が障害を設けて企業の正常な移転行為を妨げるというクレームに対して、調査確認を経て厳しく処理し、(中略)何度も類似した状況が現れる税務機関に対して、年度工作考査において原点氏関連責任を追及する。」ということだそうだ。さらに、「企業が転出地税務機関で清算を行う期間において、転出地税務機関は継続して生産経営に必要とする発票の発行を提供しなければならない。且つ企業は同時に転入地税務機関で税務登記開業等の関連手続きを行うことができ、転出地税務機関の抹消移転手続きの完了を待って、転入地税務機関で発票を購入することができる。転出地税務機関は一段と力を入れて処理を行い、原則として一ヶ月以内に企業の移転抹消登記を完了させること。」。うんうん、これでいい。転出地税務機関の税収減に対しては、ある一定以上の税収減につながるようであれば調整を受けられるとのことであり、評価に影響しないというシステムになる。うんうん、これなら転出地税務機関もデメリットがないだろう。あとは面倒くさがらずにどこまで真面目にやってくれるかだ。でも実際にやろうとするとやっぱりなんやかんやと理由をつけて転出地税務機関はじゃましてくるのだろうかという疑念が今までが今までなのでどうしてもぬぐえない。とはいうものの、通達が出たというだけで大きな前進であるといえるだろう。

  その他の細かい点については通達(続きを読むをクリック)をご覧下され!


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投資性公司の投資先に要注意

 2009-03-16

  先般投資性公司の設立が地方に権限委譲されるという通達が公布された。これはこれで喜ばしいことなのだが、よーく読んでみると一点だけ「?」と思う人が出てくるだろう。この第5条で次のような記述があるのだ。

投資性公司の投資範囲は、外商投資の制限・禁止分野及びマクロ調整産業に関係してはならない。投資範囲が外商投資特別規定に関わる許可類産業の場合、省級商務主管部門は関係規定の手順にて国家産業主管部門の同意を求めなければならない。

  えええええ?投資性公司から制限類に投資したらダメなの?ということだ。国家として喜ばしくない業種(プロジェクト)への投資を目的として投資性公司を設立するのを防ぐという意味合いがあるのだろう。しかし、制限類と分類されているのであれば審査の厳しさを「制限類」らしく、つまり制限的に批准すればいいのに、この通達を見る限りでは投資性公司からはダメということだ。投資性公司から投資しようと考えている会社にとって、この条文は要チェックだ!
 
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常熟でも外国籍従業員向け中国国内口座への外貨建て給与支払いが禁止

 2009-03-12
  2月5日付の「蘇州で外国人への外貨建給与支払いが禁止へ」を覚えていただいているだろうか。この記事の中で蘇州と無錫で外国籍従業員への中国国内の外貨口座への外貨建給与支払いが禁止されることを紹介したが、同じく江蘇省内にある常熟でも同じ取り扱いが始まった。いつもキックボクシングを指導していただいているNさんから連絡がありこの状況を教えてもらった。Nさんの会社は常熟にあり、従来から外国籍従業員の中国国内口座への外貨建て給与を行ってきており、今週も銀行に送金依頼書を持ち込んでいた。ところがいざ送金手続きをする段になって外国籍従業員の中国国内口座への外貨建て給与はダメと言われてしまったのだ。おそらく送金取り扱い銀行も突然指導されたのだろう。猶予期間が全くないので対応の仕様もない。スポット的な処置として一回だけ給与見合いの外貨現金の出金を認めるという話もあるらしいが、これを認めるくらいなら最初から送金を認めればいいのでなんのことやらよくわからない。Nさんは通達類を探し回ったそうだが今のところ見つけられていないとのことで、「中国では良くあること」とあきらめ口調だった。

  常熟も江蘇省である。蘇州・無錫でも既に始まっている。江蘇省内の他地域でも同じようなことが始まっていくのでないだろうか、いや、もう始まっているところも少なくないかもしれない。


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上海の保税監督管理区域内企業の延払い限度額について

 2009-03-11
  国家外貨管理局上海市分局から3月3日付で《輸入延払い外債登記の注意事項》が発表された。この中で、保税監督管理区域内(保税区、保税物流園区)の企業に限度額がないことについて言及しているので、これについて紹介する。なお、これはあくまで上海の地方通達であり、別の地域の保税区では限度額がちゃんと設定されているところもある。

  《注意事項》の中で保税監督管理区域内企業の延払い限度額について次のような文言が有る。

現在、延払支払限度額は、企業の前年度の輸入対外支払核銷総額の25%であり、前払限度額は前12ヶ月の輸入対外支払核銷総額の10%である。特殊監督管理区域内企業(保税区、物流園区等)は、核銷を行う必要がないため、貿易貸付システム上に延払いまたは前払限度額がない。この種の企業に対して、延払いまたは前払の件数が多い場合、外貨管理局に紙ベース「申請書」を提出し、国際収支システムから輸入支払データを収集して貿易貸付システムに入力するための申請を行い、そしてこのデータを以って延払いまたは前払限度額の査定を申請する。総局は毎月月初にデータを更新するため、入力したデータは翌月にはじめて有効となる。毎月25日までに申請書を提出されたい。

  面倒だ。確かに面倒だが、ルールはルールなのでこの通りにやらざるを得ない。

  一方で、昨日参加した2009年外高橋保税区企業大会で国家外貨管理局上海市分局の保税監督管理区域の担当の方がやはりこの問題について言及していた。その発言内容はこうだ。

保税区企業の前年度の輸入支払いシステムの基数が0となることで、企業の支払いが何度も審査批准を必要とする状況に対して、保税区管理委員会、市場との関連部門が税関統計部門との協調を経て企業輸入基本データを取得し、外貨主管部門に報告して企業の前年度の輸入支払いシステムの基数の根拠とし、そして一定比率でそのシステムデータを形成して、企業の支払いの審査批准回数を減少させ、企業のオペレーションコスト及び時間を減少させる。

   要するに改善しないといけないと感じており、まさにそれをやろうとしているということだ。この問題が提起されてから結構な時間が経過している。いまさら《注意事項》に書かれているようなことを改めて通知されてもなんだかなという感じがする。他の保税区ではこのような問題が発生していないところもある。2009年外高橋保税区企業大会で発言されたことを一日も早く実現してもらいたいものだ。

  通達をご覧いただくには「続きを読む」をクリック!


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2009年外高橋保税区企業大会

 2009-03-10
  本日外高橋保税区で2009年外高橋保税区企業大会という会が開催され、ここで「2008年度外高橋保税区先進企業、優秀企業家」、「2008年度外高橋保税区発展優秀提携パートナー」という表彰が行われ、我らが日綜(上海)が後者について表彰を受けた。



  この表彰がどれくらい凄いのか凄くないのかは特にここでは申し上げないが、いずれにせよ表彰してもらえるというのはありがたい話だ。早速賞状を飾るのだ!


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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター
財団法人海外職業訓練協会(OVTA)国際アドバイザー

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
「中国税関実務AtoZ」(『The DailyNNA』(中国総合版))
「中国における企業再編」(『bizpresso』)
日綜(上海)投資コンサルティング会員向けニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
週刊エコノミスト2008年11月4日特大号(ネット通販の商品を職場で受け取る中国人)

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