<head> 200802
上海を拠点にコンサルティング活動を行っている中国ビジネスコンサルタント呉明憲によるブログです。
  山東省でこういう事故が起こった。色々と途中経過があるのだがそこは割愛するとして、要するに列車事故である。16歳の少女が列車から降りるためにドア際に寄ろうとしていたのだが、列車が完全に止まりきっていなかったにもかかわらずドアが開いてしまい、しかもときに後ろから押されて足がレールの上にのっかるような形で転落してしまい、そして最悪なことに車輪が両足を轢いてしまったのだ。

  少女側は治療費等を含めて約89万元の請求を鉄道会社に訴えたのだが、鉄道会社からの回答は300元しか賠償する必要がないというものだった。事故が発生したのは2007年3月であり、その時点で有効であった《列車とその他車両の接触及び鉄道外人員傷亡事故処理暫定規定》(なんと1979年に公布されたもの)に基づいてはじき出した数字だというのがその根拠である。もちろん鉄道会社には非がないというのを前提としている。30年近く前の通達である。この事故の半年後の2007年9月にはあらたに《鉄道交通事故応急救援及び調査処理条例》が公布されており、このような事故の場合の鉄道会社の賠償責任最高限度額が15万元にまで引き上げられた。しかしながら、事故発生当時は後者が公布されていなかったためその適用は難しいとの見方がされているようだ。

  以上だけ見ると賠償金の金額があまりにも少ないというところに焦点が集まるだろう。わずか16歳の少女が両足を切断する羽目になった金額とはとても思えない。もちろんお金の話も大事だろう。しかし、この記事を見て私がもっとも印象に残ったのは実はお金の部分ではなく記者とこの少女とのやり取りの部分である。

  記者 「これからどうしていくか考えたことがありますか?」
  少女 「彼(恋人)にずっと背負って行ってもらいたくないけれど、彼はずっと私を背負ってくれるといっている。」

  そう少女が答えた直後、少女と彼の目が合い彼は力強く頷いたのであった。

  いつもなら締めの言葉を何とかして考え出すのだが、今回ばかりは勘弁願いたい。あまりにも悲しい話で言葉にならないのだ。

 
  済南大学で2007年に入学した生徒のうち6人が替え玉であることがわかり追い出され、14人が重点的な調査を経て自主的に退学した。これらはすべて本科生である。その概要は次のとおりである。

 入学手続きに当たり、大学では規定どおりに諸手続きを経た上で学生の身分を確認していたものの、一部の学生の成績が以前と比べてあまりにもひどすぎることから調査に踏み切った。その調査の中で、本人の身分を確かめるために次に様な質問を行った。

  ・父母の名前は?
  ・小学校中学校はどこで勉強したか?

  たったこれだけの質問で明らかに表情が曇ったり、答えられない生徒が出た。その結果、6人が替え玉、14人が自主的に退学するにいたったというものである。

  人材紹介会社の方と話したことがあるのだが、学歴詐称や経歴詐称しているケースはたまに見られるそうある。今回のケースは入学の仕方に問題があるものであり、仮に卒業してしまった場合その大学を卒業したことには違いなくなる。ここまでされると学歴や経歴の詐称よりも見つけにくく、かといって疑いだすときりがないし、面接をうまくこなされてしまうと見破ることなんてとてもできない。自分の会社にこんなのが来たらどうしよう。気をつけないと。

  昨年12月に中国のクレジットカードを申請した。毎月11日が返済日である。1月の返済日は窓口で直接返済したこともあり特段の問題なく返済することができた。2月11日は2回目の返済日であり、外貨使用分の返済もあったので、あらかじめどれだけの金額を返済する必要があるのかを電話で確認し、それに見合う金額を入金したのだが、なぜか引き落とされていなかった。電話で確認したところシステムの問題で引き落としができていなかったようであり、ちゃんと処理しておきますという返事をもらったので安心していたが、その後記録を見てみるとなぜか延滞金と利息が引き落とされていた。一体どういうことなのかを確認するためにまた電話した。そして返って来た回答が引き落としができていないのは口座に返済するだけの残高がなかったからでしょうというものであった。

  私 「返済するための金額をあらかじめ電話で確認して入金したはずですが」
 照会センター(以下、C) 「もしそうであれば返済口座番号の登録が間違っていますね」
  私 「それはそちらの問題でしょう」
  C 「何でもかんでもこちらのせいにされては困ります」
  私 「そもそも外貨の返済についてはシステム的な問題もあるだろうということで既に2〜3回電話で確認しているはず。それを今になって登録が間違っているなんて理由にならないでしょう。」
  C 「そうはいっても登録された口座番号が間違っていてはどうしようもありません。」
  私 「そんなにこちらの落ち度にしたいのであれば当時の申請書を確認してもらえればいい。それで口座番号が間違っていなければどう処理するのですか?」
  C 「わかりました。残高が十分にあったのであるということでしたら処理しておきます。延滞金と利息はバックします。」
  私 「そうしてもらうのが目的であるのでそれであれば結構です。せっかくなので一つ教えて欲しいのですが、口座番号の入力が違っていてそのまま登録されていたということであれば、人様の口座番号で登録すればそこから引き落としすることができるのですか?」
  C 「それはありえません。」
  私 「それであれば、口座番号の入力が間違っていた時点でなんらかのアラームがあるはずでは。」
  C 「・・・・。ちゃんと処理しておきますのでご心配なく。」

  うーん、最後の質問に対する回答が答えになっていないと思うのだが、最終的には延滞金も利息もバックしてもらえるということなのでよしとしよう(その後確認したところ確かに処理をしてもらっていることが確認できた)。それにしてもなんとも納得いかない気分だ。
 
  以上、上記以外のやり取りも含めて約1時間にわたるガチトークでした。


  青島市において遊休土地(原文:閑置土地)の整理を進めていくそうである。遊休にしている期間が1年から2年の場合は、契約土地払下金の10%の土地遊休費を徴収し、遊休期間が2年以上の場合は、 契約土地払下金の20%土地遊休費を徴収するとのこと。そして、以下のいずれかに当てはまる場合は、政府は強制的に無償で回収するとのこと。

(1)払下等の有償使用方式で取得した土地使用権で、払下契約で約定している施工開発建設日を超過して2年未満、または払下契約で施工開発建設日時を約定しておらず、払下契約発効日より施工開発を行っていない期間が2年未満の場合
(2)既に施工開発しているが開発建設している面積が施工開発建設すべき総面積の3分の1または既投資額が投資総額の25%に満たず、且つ批准を受けずして開発建設を中止して2年になる場合
(3)土地使用者が《土地遊休費納付通知書》で定めた期限までに土地遊休費を納付していない。
(4)期間限定開発を選択し、政府の批准を受けて開発期限を延長した後に、延長期限満了となるもなお施工建設していない場合。

  そして、上述した土地遊休費の徴収基準は中国の《都市不動産管理法》や《遊休土地処置弁法》に照らし合わせると決して無茶なことを行っているわけではないことがわかる。例えば、中国の都市不動産管理法ではでは次のように定められている。

払下方式で取得した土地使用権に不動産開発を行う場合、土地使用権払下契約に従って土地用途、施工開発期限に従って土地開発しなければならない。払下契約の約定期限を超過した施工開発日が1年未満で施工開発を行っていない場合、土地使用権払下金の20%以下の土地遊休費を徴収することができる。満二年施工開発していない場合、無償で土地使用権を回収することができる。

  また、《遊休土地処置弁法》では次のように定められている。

都市計画範囲内において、払下等の有償使用方式で土地使用権を取得し不動産開発を行う遊休土地について、払下契約の約定期限を超過した施工開発日が1年未満で施工開発を行っていない場合、土地使用権払下金の20%以下の土地遊休費を徴収することができる。満二年施工開発していない場合、無償で土地使用権を回収することができる。

  要するに同じことが定められており、青島市の行おうとしていることは法的にはごもっともなこととでることがわかる。ルールとしてはずっと以前から定められていたことであり、開発の計画性のない単なる土地ころがしはダメですよというものである。実態的には適当な理由をこじつけることで、あるいはなんとなく上述の期間を超えても土地遊休費が徴集されずに残っている土地もあると思う。このような土地に対してどこまで「本気」で踏み込んでいくだろうか。もちろんこれは青島市だけのうごきではなくて、深圳市でも《深圳市土地遊休費徴収管理弁法》というものが今年1月3日に公布されており、他の都市でも同じような動きがあると思われる。

  中国の現在の状況はご存知の通り不動産価格がどんどん高騰している状況にあり、その動きを何とかコントロールしようとしている。従来それほど運用されていなかった土地遊休費の徴収がどこまで行われるかは土地コントロール政策に対してどこまで「本気」なのかということを示すことになるといえるだろう。 

  3月4日(月)に日本計画研究所が主催する「増大する中国税関実務のトラブル事例とリスクマネジメント」と名売ったセミナーの講師を務めさせていただくことになりました。

 お席の方はまだ空きがあるということですので、ご興味のある方はぜひご参加いただければと思います。

 詳細はhttp://www.jpi.co.jp/seminar/seminarDetail.aspx?SeminarNo=9790&bunyaNo=-2をご覧下さい。

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