やれんのか!労働契約法!

 2008-02-13
 今まで何度も書いてきたが、なにせ話題として尽きないのでまた労働契約法について紹介することにする。春節前に発売された雑誌の中で、7割もの企業が労働契約法の改正を希望していると言う記事が紹介された。もともと12月には実施細則が公布されると言われていたが、いまだに公布されていない。おそらくはちょっと様子を見ながら出そうということだったのだろうが、予想以上に現場が乱れてしまったことからなかなか出せずにいるのだろう。しかも7割もの企業が改正を希望しているということであればもっとじっくり研究をしないとせっかく実施細則が発表されても同じように乱れてしまいかねない。1月23日の「これでいいのか、労働契約法!」では台湾系企業の撤退の動きについて言及したが、香港系企業の撤退の動きも見られ始めているようだ。加工貿易政策の変更もありただでさえ環境的に厳しくなっている中での労働契約法なので、いたしかたないともいえよう。
 
 昨年起業した知人の中国人も労働契約法には参っているようだ。彼によると「労働契約法そのものは決して悪くはないのだろうが、今の環境の中で出すようなものではない、5年から10年は早かったのではないか」とのことであった。

 やれんのか!労働契約法!


新年快楽

 2008-02-13
 新年好!春節期間中はすっかりリラックスしきってしまい、全くブログを更新しませんでしたが、春節も明けたことですので、これからは今までどおり更新していこうと思いますので、引き続き宜しくお願いいたします。

2007年上海市労働争議状況

 2008-02-05

  上海市の2007年の労働争議状況が発表された。これによると、労働争議仲裁機構が受理した労働争議案件数は29,475件で前年比22%増、関係した労働者数は39,755人に上っている。 

年齢

件数

18−30歳

10,653件

31−40歳

8,049件

41−50歳

6,321件

その他

4,452件

合計

29,475件

  そして、労働争議の内容としては労働報酬に関するものが11,344件(全体の38.5%)、保険福利に関するものが6,979件(全体の23.7%)、中でも給料の遅配は労働報酬に関するものの80%を占めている。

 労働争議の結果が気になるところだが、次の通りである。

結果

件数

比率

労働者勝訴

8,787件

85%

双方部分勝訴

14、621件

会社勝訴

4,116件

15%

  一部勝訴まで含めると労働者側の勝訴率が圧倒的である。分析によると権利意識の高まりと会社側がルールを遵守していないことがその要因ということのようだが、やはりこの数字を見ると会社側としては労働争議に対して構えざるを得ない。

 労働争議の会社の勝訴率がこれだけ低いと今まで何度も繰り返してきたが労働契約法に対して構えざるを得ない。

  やれんのか!労働契約法!

超高級インスタントラーメン

 2008-02-04
  昔よく上司に「お客さんのところで天気と野球の話ばかりするようなのだダメだ」といわれたことがあり、このブログでも天気の話を何回も続けて書くことに気が引けていたのだが、今回ばかりは書かずにいられない。とにかく中国全土が大混乱の状況にあるからだ。歴史的な大雪が春節という帰省シーズンに重なったこともあり、交通がかなり乱れている。飛行機が飛ばない、電車が出発しない、長距離バスで出発したはいいものの途中で進まなくなってしまうといったことが起こっている。長距離バスのルート沿いで立ち往生している旅客はその場所によっては食料が取れなくなっている人もいる。このような人たちに対してインスタントラーメンを売りに来る人がおり、なんと通常2.5元で販売しているものが30元(約450円)にまで高騰しているという。中には50元、60元にまで高騰したという話も聞こえてくる。値段だけで言えば超高級インスタントラーメンといえよう。まるで戦後の闇市のようだ。春節期間中に中国国内旅行に行かれる方も多いと思うが、通常用意していく荷物に加えて食料も用意していったほうがいいかもしれない。

スクリーンによる返済督促

 2008-02-02
 テレビでこんなニュースを見た。浙江省の臨海市という地方都市の話である。なんと繁華街にある大型スクリーンに長期に亘って借金を返済しない人(裁判所での判決済み)の写真、住所、職業及び履行されていない債務を映し出しているというのである。

スクリーン
(実物は黒塗り部分はなし)

 臨海市法院(裁判所)が始めた動きだが、これをやり始めてもう1年以上になる。そして、これまでの間に1048人もの人数を映し出し、そのうち47名が主体的に債務を履行し、その他の効果としては約200名が映し出される事態を恐れて主体的に返済を行った。

 少なからずの人が指名手配犯でも映し出しているのかと思っていたようだが、よく見ると借金を返済しない人の写真である。「こんなのは当然だ」、「借金を返さないのはよくないが、これはちょっとやりすぎだ」といろんな意見が出ている。「法院で公開判決が出ているということは、基本状況は本来的に社会に公開することができる」という識者もいる。

  これについてはいまだ議論が続いているそうだ。ここでいい悪いはあえて言わないが、とにかくこりゃすごいわ。こんなこと自分されたらたまったものではない。

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プロフィール

呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)

Author:呉 明憲 (meiken@jris.com.cn)
1992年3月 神戸大学経営学部卒業。
1992年4月 住友銀行(現三井住友銀行)入行。
2002年11月 三井住友銀行上海支店へ駐在。
2003年1月 キャストコンサルティング(上海)有限公司へ派遣。
2005年1月 日綜(上海)投資コンサルティング有限公司設立に伴い同社副総経理に就任。

住友銀行入行後、ほぼ一貫して法人業務畑を歩む。上海支店赴任後は中国ビジネスコンサルティングに特化し現在に至る。

日中経済貿易センターJCCNETコメンテーター
財団法人海外職業訓練協会(OVTA)国際アドバイザー

経歴と全く関係ないが週に一度のキックボクシングの練習は欠かせない。

主な執筆
「呉明憲コンサルタントのナレッジストリーム「(『bros』)
「中国税関実務AtoZ」(『The DailyNNA』(中国総合版))
「中国における企業再編」(『bizpresso』)
日綜(上海)投資コンサルティング会員向けニュースレター(JRIS NEWS、一問一答)
週刊エコノミスト2008年4月8日号(高齢化社会の到来で注目のシルバー産業)
週刊エコノミスト2008年8月5日号(ニート、パラサイト化する中国「80後」世代の生態)
週刊エコノミスト2008年11月4日特大号(ネット通販の商品を職場で受け取る中国人)

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